学習塾を個人で経営するうえで、「料金設定」は避けて通れないテーマです。授業内容や指導力に自信があっても、価格設定を誤ると、経営が安定しません。
さらに、今の時代は単に「授業料を決める」だけでは不十分です。
収益モデル全体を設計し、地域と信頼でつながる“継続型経営”を築くことが成功の鍵になります。
この記事では、学習塾経営×チラシ経営の視点から、個人塾の料金設計と利益構造をわかりやすく解説します。

価格をどう決め、どう伝えれば「納得して選ばれる塾」になれるのか――その答えを具体的に紹介します。
料金設定の失敗が個人塾を苦しめる理由

多くの塾長が開業後に直面するのが、「生徒は来るのに収益が残らない」という問題です。
この背景には、価格を「感覚」で決めてしまうミスがあります。
安すぎる設定は信頼を損なう
「地域で一番安くすれば集まるだろう」と考えるのは危険です。
確かに短期的には問い合わせが増えるかもしれません。
また、低価格では人件費・教材費・家賃などの固定費をカバーできず、経営が長続きしません。
結果として講師の質が維持できず、退塾につながります。
高すぎる設定はリピーターを減らす
一方で、地域相場よりも高額すぎる料金もリスクです。
「この内容なら別の塾でもいい」と思われれば、新規は集まりにくくなります。
重要なのは、「価格」と「価値」を一致させること。保護者が納得できる理由づけを持つことが必要です。
その“納得”を伝える方法こそ、チラシ経営の役割です。
適正な料金を決めるための3つの基準

料金設定は感覚ではなく、数字と目的に基づいて設計する必要があります。
ここでは、個人塾が基準にすべき3つの視点を紹介します。
1. 地域相場を調査する
まずは、自分の塾がある地域の料金帯を把握します。
- 近隣の大手個別塾(例:90分×週2で月2万円前後)
- 同業の個人塾(例:60分×週2で月1.5万円前後)
- オンライン塾(低価格帯1万円前後)
これらを比較したうえで、自分の塾の「付加価値」を明確にします。
「地域密着・講師固定・進路相談込み」など、他塾にない魅力を価格に反映させることが大切です。
2. 利益構造をシミュレーションする
料金は「必要経費+適正利益」で決めます。
以下のように1人あたりの最低必要単価を計算しましょう。
(家賃+光熱費+教材費+講師報酬+広告費)÷定員数 = 1人あたり必要額
たとえば月の経費が20万円、定員が20人なら、1人あたりの最低限必要額は1万円。
そこに利益を上乗せして月謝を設定します。
「数字で裏付ける料金」は、保護者にも安心感を与えます。
3. 継続しやすい料金設計にする
単発で儲かる料金よりも、「長く通いやすい」設定の方が結果的に安定します。
学習塾はリピート型ビジネスです。継続しやすい価格帯を設けることで、退塾率を下げ、年間収益を高められます。
たとえば、
通常コース:週2回 16,000円
長期割引コース(6か月契約):月14,000円
このように「継続を促す価格体系」をつくることが、収益の柱を支えるポイントです。
学習塾経営×チラシ経営で“納得感のある料金”を伝える

料金そのものよりも重要なのが、「どう伝えるか」です。
個人塾では、価格を安さで競うよりも、誠実に価値を説明して納得を得ることが成功の鍵になります。
チラシは「価格表」ではなく「価値表」にする
多くの塾チラシは料金ばかりを目立たせています。しかし、保護者が知りたいのは「なぜこの金額なのか」という理由です。
たとえば次のような伝え方に変えるだけで印象が大きく変わります。
悪い例:
月謝:週2回 16,000円
良い例:
学校の授業に合わせた個別カリキュラム+定期面談込み
月謝:週2回 16,000円(教材・指導報告含む)
単なる数字から、“納得できる説明”に変わります。
チラシ経営の効果:安心と信頼の見える化
料金をオープンにすることは、透明性の証です。
「この塾は誠実そうだ」「隠し事がない」という印象が、信頼を高めます。
特に個人塾では、料金を明示しないと「後で高い費用を請求されるのでは?」と不安を持たれがちです。
チラシに料金の目安を載せておくことが、信頼の第一歩になります。
チラシで伝える「料金+価値」の具体例
例えば以下のように構成すると、読み手に伝わりやすくなります。
「〇〇中学校の定期テスト対策に特化。学校進度に合わせたカリキュラムと個別フォローで、安心して通えます。
月謝:週2回 16,000円(税込・教材費込み)」
シンプルでも、“何が含まれているか”が明確になれば、保護者は安心します。
この誠実な伝え方が、結果的に入塾率の向上につながります。
収益モデルを安定化させる5つの戦略

料金を決めるだけでなく、「どのように利益を作るか」も重要です。
ここでは、個人塾が取り入れやすい5つの収益戦略を紹介します。
1. 季節講習で売上の波を調整する
個人塾の年間収益は、通常授業+季節講習で成り立ちます。
春・夏・冬の講習を戦略的に設定し、安定的に収益を確保しましょう。
ただし、講習を単なる追加授業にせず、価値を感じるプランにします。
例:
「復習+苦手克服集中講座」
「新学期準備パック」
こうした具体的テーマを打ち出すと、単価が上がりやすくなります。
2. 教材費・管理費で固定費を補う
授業料以外にも、教材費・管理費を適正に設定することが大切です。
ただし、「追加料金が多い」と不信感を持たれないように、チラシや面談で明確に説明します。

「月謝以外にかかる費用は年間でいくらか」を一目でわかるように提示すると、安心感が増します。
3. 家族割・紹介制度で安定した紹介経路を作る
兄弟割引・友人紹介キャンペーンは、個人塾にとって強力なリピート施策です。
チラシ経営では、この“紹介制度”を明確に打ち出すことで、地域の口コミが広がりやすくなります。
例:
「お友達紹介で図書カードプレゼント」
「兄弟同時入会で入会金無料」
紹介での入塾は信頼度が高く、退塾率も低い傾向にあります。
4. 保護者面談・進路相談を「無料価値」にする
個人塾の強みは、塾長と保護者・生徒の距離が近いことです。
この信頼を「無料サポート」として提供することで、価格以上の満足感を生み出せます。
チラシにも「定期面談・進路相談つき」と記載することで、「この料金でここまでサポートしてくれるなら安心」と感じてもらえます。
5. チラシ経営で「安定収益×低広告費」を実現
大手はテレビ・ネット広告に数十万円を投じますが、個人塾はそんな余裕はありません。
そこで力を発揮するのが、チラシ経営の自前発信です。
自ら配布することで広告費を抑えつつ、地域理解と信頼構築を同時に実現できます。「塾長が自ら配っている」こと自体が口コミの種になります。
結果として、
広告費を削減 → 信頼が増す → 紹介が増える → 安定収益へ
という循環が生まれます。
料金を上げたいときの伝え方

経営が軌道に乗り、授業の質やサポート体制が向上しても、値上げには慎重さが必要です。
チラシや面談では、次のように「理由」を明確に伝えましょう。
「値上げ=不満」ではなく、「価値向上=納得」に変わる説明がポイントです。
誠実な姿勢を見せることで、保護者の理解を得やすくなります。
まとめ|個人塾の料金は“信頼の物差し”
個人塾の料金設定で最も大切なのは、「信頼をベースに価格を決める」ことです。
これらを徹底することで、料金は“経営の弱点”ではなく、“信頼の証”になります。
そして、「学習塾経営×チラシ経営」は、この信頼を形にする最適な手段です。誠実に想いを伝えるチラシ、透明な料金説明、地道な地域発信――その積み重ねこそが、安定した収益を生む土台となります。

地域の保護者に「この塾なら安心」と思われる料金体系を。その一歩を、今日からチラシ1枚で始めてください。