個人で学習塾を開業する際、最初に考えるべきは「どこで始めるか」という不動産の選び方です。

この記事では、テナントを借りずに自宅を拠点として塾を開業したい方に向けて、物件選びの基準と注意点をわかりやすく紹介します。
自宅で学習塾を開業するメリット

自宅で開業する最大のメリットは、初期費用を大幅に抑えられることです。
通常、テナントで塾を開く場合には、敷金・礼金・保証金・内装工事などで数十万〜百万円単位の初期投資が発生します。
一方、自宅開業なら次のような利点があります。
自宅の一部を活用することで、地域密着型の学習塾として自然に信頼を築くことができます。
家賃の目安は「10万円以下」

学習塾を始める際は、家賃(もしくは住宅ローン負担を含む)を月10万円以下に抑えるのが理想です。
これは、開業初期における経営リスクを減らし、収益が安定するまでの負担を軽減するためです。
塾経営で重要なのは「豪華な立地」ではなく、通いやすさと地域の密度です。
通塾可能な生徒数が多ければ、立派なビルでなくても十分に成果を出せます。

ちなみに私は、7万8千円の一軒家を借りて学習塾を経営しています。
人口密度5,000人以上のエリアが理想

学習塾の成否を左右するのが「立地」です。
特に、人口密度が1平方キロメートルあたり5,000人以上の地域を選ぶのが理想です。
人口が密集している地域は、
といった点で非常に有利です。
人口密度の確認は、総務省統計局の「国勢調査」や市区町村のホームページ、不動産サイトの地域データから簡単に調べられます。
不動産会社に「学習塾として利用できるか」を確認

物件を契約する前に、その住宅で学習塾としての利用が許可されているかを必ず確認しましょう。
特に賃貸住宅では、「住居専用物件」として契約されている場合、無断で事業利用すると契約違反になるケースがあります。

私の場合、第一希望の物件ですんなり承諾をいただけました。
問い合わせメールの例
件名:物件の使用用途に関するご相談
○○不動産 御中
お世話になります。
現在、貴社で掲載されている○○町の賃貸住宅について、
自宅で小規模な学習塾(生徒数3〜5名程度)を開業することを検討しています。住居兼事業として使用することは可能でしょうか。
騒音や来客対応には十分配慮いたします。ご確認のほど、よろしくお願いいたします。
上野山
このように、文書で確認を残すことが重要です。
口頭確認だけでは後のトラブルを防ぎにくく、契約解除やクレームに発展するケースもあるため、メールやLINEなど記録が残る形でやり取りしましょう。
授業スタイルに応じた部屋の広さの目安

自宅の一室を塾にする場合、授業スタイルに合った広さを確保することが大切です。
狭すぎると生徒の集中が妨げられ、広すぎると光熱費や管理負担が増えます。目安としては、次のように考えると良いでしょう。
| 授業スタイル | 想定人数 | 推奨面積 | 必要設備の一例 |
|---|---|---|---|
| 個別指導(1対1) | 1〜2名 | 4〜6㎡(2〜3畳) | デスク×2、ホワイトボード、棚 |
| 個別指導(1対2〜3) | 2〜3名 | 8〜10㎡(4〜5畳) | テーブル型デスク、椅子3脚、書棚 |
| 少人数制(4〜6名) | 4〜6名 | 12〜15㎡(6〜8畳) | 長机×2、ホワイトボード、空気清浄機 |
| 集団指導(10名前後) | 8〜10名 | 20㎡以上(10畳以上) | 机・椅子10脚、ホワイトボード、冷暖房設備強化 |
個人塾の場合は「4〜6畳程度」で十分です。
6畳の部屋でも配置を工夫すれば、3〜4名の授業を快適に行うことができます。
また、ホワイトボードの設置位置や照明の明るさも学習効果に影響するため、内覧時にチェックしておきましょう。
自宅開業では「地域とのつながり」が重要

自宅で開業する場合、集客の多くは「地域内の信頼」から生まれます。
近隣へのチラシ配布やあいさつを通じて、「安心して通わせられる塾」という印象をつくることが大切です。

また、地域のイベントやお祭り、商店街との協力などを通して、顔を覚えてもらうことが長期的な成功につながります。
まとめ:立地よりも「環境づくり」と「確認」が鍵
個人塾を開業する際は、
テナントを借りるよりも、まずは自宅を活用してスタートするのが現実的です。
無理なく始めて、長く続けられる環境を整えることこそ、個人塾経営の第一歩です。